再びバベルの塔に集結する日

バベルの塔に再び集結する日



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●もしも泥棒がアンドロイドのプログラムを書けたら。(いきべん通信)
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「もしドラ」を読んでいない人はいないですよね。

女子高生の野球部マネージャーのみなみちゃんが、
ドラッガーの本を読んで、甲子園まで連れていくというストーリーです。

恋愛シミュレーションは、女子向けにマーケットが開かれていて、
ありえないイケメンとありえないシチュエーションに読者は萌え萌えするわけですが、
「もしドラ」のターゲットはまさに「いきべん」読者向けといえるでしょう。
かわいくて、それでいてフィクサーのような、みなみちゃんに萌えっと来るわけです。

読んでいると、いろいろしかけが出てきます。
みなみちゃんが封印したもの
入院している女子が隠していたもの(もう隊長に貸したので名前忘れました。)
正義が隠しもっている野望

また、同じようなシーンがネスト構造になって、再びあらわれること。

モーリスさんの講義でもお馴染みの、あとで点がつながるってやつ。

経営本にしては、この作者、なかなかやるぞ、と思いながら話を読んでいきます。

韋駄天のランナーが出た時に、観客が呼応して、
いーち、にー、さん、しー、ごー、と合唱するシーン。
もう一歩ふみだして、「おー」と喚起する観客の声なんか、想像するだけでワクワクします。

都の予選の決勝戦の前日を前に、病気の女子マネが亡くなります。
そのお母さんが、「みなみちゃんごめんね」というところはかなり泣けます。

自暴自棄になるみなみちゃん。
これはドラマにありがちな、展開だぞ。
お約束って感じで読み進めます。
最後は、みなみちゃんの封印した過去が蘇るってわけです。

まあ他にもいろいろあります。
監督が「ボールを好きで放るピッチャーはいない」というところとか泣けますよね。

ビジネス本のつまらないものはたくさんありますが、
エンタメの神様の魔法にかけられれば、こんなにも面白くなるという事例として、
みなさんはすぐに読むべきです。

さて、本題に入ります。

アンドロイドは、簡潔にいうと、
クラウドとデバイスをつなぐもの。

クラウドがかなり多種多様にできあがってくると、
カウンターパートのデバイスも進化しなくちゃいけない。

だから、スマートフォンの領域から、
たくさん脱藩組が出て来る訳です。
KindleやiPadのように。
もう電話なんかいらないと。

2020年には総家電IP化。そしてすべてワイアレスでつながってしまうとされます。

そんなときに私たちはどんな端末でどんなサービスを提供すればいいのか?

みなみちゃんは、高校野球の球児の目的ってなんだろうと考えました。
甲子園で優勝することという表面的なものは案外間違っているとドラッガーは書いていたから。

結論は、「感動を与える」ということ。

エンタメの神様は、魔法をかけて感動を与えています。
これは筆者の岩崎さんの一番言いたいことでしょう。

はたして、ボクらの作っているサービスは誰かを感動しているのでしょうか?

すげえ釣り竿を買ったらすげえ魚がつれたぞって。
イケメン弁護士とクルーザーデートしたぞって。
すげえ草を与えたらすげえ牛にそだったぞって。

それってなんなんだよ。

そんな風にも聞こえます。

「感動」は、複数の人が一緒にいて、
今目の前にあることを共有するときに生まれます。

「感動」を産む道具は、ドラえもんだったら
四次元ポケットから出してくれるかもしれません。

でも私たちは心を盗むことはできます。

ルパン三世のように。


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●伝説のテレビマンと会った翌日のいきべん通信。
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<2009年9月17日>

昨晩は久しぶりにITモバイル研究会に行って参りました。

講師は伝説のテレビマン、吉田正樹さん。

「ビジネスモデルから入ると、お客さんがついてこない」(講義にて)
「コンテンツプロバイダーじゃなくて、コンテンツプロデューサーズにならなくちゃね」(二次会にて)

という言葉がとっても印象的でした。

テレビ業界で、ヒットを出し続ける3割打者のプロデューサーは日本でたった30人。
たった30人がテレビ業界をささえているのです。

通算でいうと5%のヒットで全体をまかなっている構図になるそうです。

電波にコンテンツを乗せるだけといっても、
たくさんのフォーマットが試行錯誤をされています。

ちなみに、ユナイテッドキングダムはここでも世界を席巻しております。
プロダクションサイドにも権利を落とすという法整備がすすみ、
世界中の制作会社がマンチェスターユナイテッドのいる国に集まっているのです。
英国でヒットすれば世界に散らばるというわけです。

話を戻しましょう。

我々はそろそろターゲットを移すべきです。

ひとつは世界。もうひとつはシニアです。

「テレビ東京は政権交代の瞬間でもクールにアニメを流す。それでこそテレ東だ。」

冷静にひとと違うことをやらなくちゃ、それを待っている人に失礼というもんです。

ターゲットの他に、戦場を変えるというのもあります。

BtoBからBtoCの解放にビジネスチャンスありです。

スティーブウォズニアックが、パーソナルコンピューターを作ったとき、
ヒューレットパッカードの幹部は、
「一般人がコンピューターを持つと真剣に思っているのか?」と
それを却下し、ジョブズはそれを喜びました。

確かに当時のアップルは使い物になりません。
しかし、インテリジェンスな人たちに夢を与えたのです。

吉田さんはいいました。

「ボクらはお客さんに魔法をかけてあげなくてはいけない。
夢をその瞬間に与えることができれば、お金を払ってもらえるんだ」と。

BtoBの下請けばかりしていると、仕事の精度を求められます。
そして気づくと、精度とか、技術とか、詰まらないことばかり言う人間になります。

消費者はクライアント以上にインテリジェンスな方たちで、うまく楽しんでくれるのです。

ケータイも白黒のときに、お客さんがついて来てくれたじゃないですか。
着メロ4和音のときにも、ついて来てくれたじゃないですか。

じゃあ、どこにあるんだよ。
そんなBtoBの退屈なIBMみたいな世界は?

「音声認識」が、その世界だと思います。
未来のジョブズが出てくるタイミングが今ちょうど来たんだと思います。

お客さんは、誰かが楽しいことやってくれるのを待ってます。
テレビマンみたいな魔法使いがやってくれるのを待ってます。