
「高速」「大容量」「低遅延」が売りで次世代のIoTなどに活用が期待されていますが、まだまだ各社インフラが整っていません。


ワイモバイルでも5Gは使えるの?

2021年2月にワイモバイルの料金プランが現在の『シンプルS/M/L』にリニューアルされたタイミングで、ワイモバイルも5G回線に対応しています。
以下はワイモバイル公式ページの料金プランの案内ですが、確かに各プランで『4G/5G対応』と記載されているのが分かりますね↓

また「高速大容量5G(新周波数)は限定エリアで提供」とも記載されています。
ワイモバイルの5G対応エリアは順次拡大!公式ページで対応エリアは確認できる💡
ワイモバイルはソフトバンク回線を使っており5G対応エリアは順次拡大しています。具体的な5Gと4Gのエリアマップは以下の公式ページでリアルタイムで確認できます↓
例えば2022年4月時点で関東の品川周辺の5G対応エリアマップですが、ほとんど全域が5G対応している事が公式ページから確認できますね↓
実際に自分のワイモバイルSIMで使っているスマホで確認してみても、確かに5Gの表記になっています。
ちなみに以下は2021年5月時点でのワイモバイルの5G対応エリアマップの状態です↓

こうやってみるとワイモバイルの5Gエリアは約1年間でかなり拡大している事が分かりますね。
ワイモバイルの5G回線の通信速度は?品川近辺で実測してみた
という事で気になるのが「実際にはワイモバイルの5G回線はどのくらい速いのか」という点でしょう。
丁度大井町、大崎、品川近辺に行く機会があったので、前述のワイモバイル公式ページに記載されている「5G回線エリア」を回ってどのくらい通信速度が出ているのか測定してきました。
今回実測した5Gエリアは以下の3か所です↓

なるべく青い円(5Gエリア)の中心に近いところまで移動して通信速度を測定した結果が以下です↓
実測場所 | 5G回線時の通信速度(実測値) |
➀.大井町駅周辺 | 5G対応 /110 Mbps |
➁.大崎駅周辺 | 5G対応 / 280 Mbps |
➂.品川駅の南(北品川駅周辺) | 5G対応 / 190 Mbps |

駅周辺ではありますが、実測していて5G回線表示になり100Mbpsを超える超高速通信が出ているのに驚きました。
ワイモバイルの5G回線下で動画は見れる?⇒YouTubeで高画質1080pでも遅延は微塵もなし!最高🎵
YouTube動画も高画質(1080p)に切り替わり読込遅延もありません。意地悪にシークバーを動かしてみても遅延せず再生されるレベルに速いです。

現在国内で提供されている5G回線はsub6(サブシックス)と呼ばれる周波数帯となっており、4Gより少し早い程度の5G(なんちゃって5Gなんて呼ばれ方も…)だったりします。
が、日常使いするレベルで通信速度が必要なサービスって現状「動画視聴」とか「アプリのダウンロード」くらいなので、100Mbps以上の高速通信が使えてもオーバースペック感は否めませんね。
この高速回線の恩恵を感じられるのは、NEXTYouTubeのような新たなサービスが登場してからとなりそうです。
ワイモバイルで5G回線が使えるスマホはどれ?
そしてワイモバイルで5G回線の高速通信を利用するためには、スマホが5G対応している必要があります。
iPhoneならiPhone12シリーズ以降(2020年発売モデル以降)なら5G対応している
5G対応しているスマホですが、iPhoneであれば「iPhone12シリーズ以降のモデル」なら5G回線に対応しています。

iPhoneの「設定」から5G回線への接続設定が可能
ワイモバイルの5G回線を掴むための設定は、iPhoneの「設定」>「モバイル通信」>「モバイル通信プラン」でワイモバイルを選択 > 「音声通話とデータ」から5Gへの接続方法を選択可能です。


参考:[iPhone]5G回線を利用する方法を教えてください | ワイモバイル公式サポート
Androidも2020年機種から5Gに対応⇒公式の「動作確認端末一覧」から5G対応可否の確認が可能
Androidに関しても2020年発売モデル周辺から5Gに対応しています。
具体的にはワイモバイル公式の「動作確認端末一覧ページ」に、各モデルが5Gに対応しているかどうかが記載されているので、自分の使いたい機種が5G対応しているか&ワイモバイルの5G回線を掴めるかが確認できます↓

ちなみにSIMロックが掛かっている場合はワイモバイル回線は掴めないので、SIMロックは解除しておきましょう。
【過去情報】ワイモバイルはいつから5G回線に対応する?
ただ、総務省からはMVNO(格安SIM)でも5G回線を提供するように要請が出ており、2020年12月1日には格安SIMの「mineo」でも5G回線サービスの提供がスタートしていたりします。
なので近いうちにワイモバイルでも5G回線のサービス提供がスタートする可能性は充分にあるでしょう。
グループ会社のソフトバンクは2020年3月から5Gサービスを提供開始
グループ会社のソフトバンクを含む大手キャリア3社も2020年3月から5G回線のサービス提供をスタートしています。
【5Gサービス開始日の一覧表】
キャリア | 5Gサービス提供開始日 |
![]() | 2020年3月25日~ |
![]() | 2020年3月26日~ |
![]() | 2020年3月27日~ |
楽天モバイル | 2020年9月30日~ |
特に同じソフトバンクのグループ会社であるワイモバイルは、ソフトバンクの5G回線を使う事が物理的に可能な点は大きいです。
ちなみに2020年春からソフトバンクが提供している5G周波数は3.9~4.0GHzとなっており、もしソフトバンクの5G回線を使う場合にはこのバンドをワイモバイルでも使う事になると思われます。
ワイモバイルはいつ5G回線に対応する?ソフトバンクとワイモバイルの棲み分けは?
ソフトバンクが以前発表していた「Softbankとワイモバイルの位置付け」によると、ワイモバイルはライトユーザー向けのプランという位置づけを考えているようです↓

前記の通り、現状各社とも5G回線も実用には程遠いですし、ライトユーザーがわざわざ「高速」「大容量」「低遅延」「多接続」など5G回線のメリットを必要としているとは思えません。
そのような理由から「ワイモバイルに5Gサービスを対応させる」事に対しての優先順位は低いのではないでしょうか。
また最近ではワイモバイルにも大容量プラン「シンプル20」が登場し、ヘビーユーザーでもソフトバンクよりも割安のワイモバイルを使う事ができるようになってきています。
競合の5Gサービス対応に合わせて対応する可能性は高そう
とは言え低価格を売りにしている楽天モバイルやドコモの新プラン「ahamo」でも5G回線が当たり前に使え、mvnoのmineoなどでも5G回線をスタートしている事から、ワイモバイルでも競争面から5G対応する流れになる可能性は高いですね。
個人的には2021年3月にスタートするドコモの新プラン「ahamo」に対抗するために、2021年春辺りに5Gサービスに対応する可能性は充分にあると思います。(実際ワイモバイルユーザーで5Gを利用する人は少なそうですが)
まだまだ5G回線は黎明期!徐々にエリア拡大して2~3年後から本格化
そして第4のキャリア「楽天モバイル」も2020年9月30日より5G回線のサービスをスタートしています。

しかしいずれの通信会社も5G回線エリアの範囲はかなり限定的で、繋がったところで5G級の通信速度や低遅延を必要とするサービスが現状ほとんどないため、話のネタレベルといった感じです。(僕も楽天の5G回線を探しに行きました💦)
以下はソフトバンクの5G回線エリアの現在と今後ですが、当分は都内でもかなり限定的なエリアでしか5G回線は提供されず、今すぐ使い始めるようなものでもないでしょう↓

そもそも2020年秋に発売したiPhone12より前の機種では5G対応していないため、最新の5G対応機種でないと回線自体掴めませんし。
参考:【4キャリアの5G回線対応エリア公式ページ】
・ドコモの5Gエリア
・auの5Gエリア
・SoftBankの5Gエリア
・楽天モバイルの5Gエリア
以下は「ドコモの5Gサービスの展開スケジュール」ですが、現在の4G回線に近い展開率97%レベルまで到達するのは2023年と年単位で時間がかかる事が分かります↓
時期 | 展開規模 |
2021年3月末 | 500都市 |
2021年6月末 | 1万局 |
2022年3月末 | 2万局 |
2023年度中 | 基盤展開率97%を目指す |
参考:iPhone12系の5G対応って正直必要?ドコモ,au,SoftBank,楽天の5Gの現状
そもそもワイモバイルは5Gが無くても回線速度が5G級に速い!
そもそもワイモバイルと言えば料金の割に通信速度は大手キャリア級に速いです。
僕は以前ソフトバンクからワイモバイルに乗り換えていますが、乗り換え直後に感じた事が「ソフトバンクとの通信品質の違いを感じない」という点です。
[kanren postid="1980"]!実際にワイモバイルの通信速度を実測してみても、以下のように品川の平日昼の間の12時台でもここまでの通信速度が出ています↓

ちなみにYouTubeがスムーズに視聴できるラインが「1.0Mbps」と言われているので、動画視聴でも充分すぎる回線速度なのが分かると思います。
ワイモバイルはなぜ速い?「Massive MIMO」でワイモバユーザー毎に専用回線が使えるので常時快適
またワイモバイルでは2016年9月から「Massive MIMO (マッシブ マイモ)」という通信技術を採用しており、利用者ごとに専用の回線を割りあてるシステムになっています。
通信回線を高速道路に例えると分かりやすいのですが、車(利用者)が多いほど道路(回線)が混雑して速度が遅くなります。

しかしワイモバイルの「Massive MIMO」の場合は全員が専用の車線を確保されているため、利用者数が増えても混雑や速度低下が起こりにくいという仕組みになっているようです。
参考:Massive MIMO (マッシブ マイモ) | Y!mobile公式
ワイモバイルと言えば全格安SIM中でも最もユーザー数が多い事でも有名ですが、ここまで多くの利用者がいても爆速な通信速度を維持できるのにはこの「Massive MIMO」という技術のおかげだったんですね。